令和5年度「女性のための復職とステップアップセミナー」ライフデザイン講座Ⅲ(午前の部)を開催しました
2023年9月22日
令和5年9月12日(火)の午前、甲府キャンパス 工業会館3階会議室において、女性のための復職とステップアップセミナー「ライフデザイン講座Ⅲ」(午前の部)を開催しました。講師に社会保険労務士 小林和美先生を迎えて、労働契約や社会保障制度などについて講義を行いました。
まず、正規と非正規による働き方の違いやそれぞれのメリット・デメリットについての説明があり、入社後に不利にならないように、会社と労働者の間で最初に必ず結ぶ「労働契約」で労働条件等をしっかり確認することが大事だと学びました。
次に、社会保障制度についての説明があり、「公的保障」「企業保障」「私的保障」の3つの保障のうち、誰しも持っている健康保険証をはじめ、傷病手当金や出産・死亡時の一時金や手当金などが公的医療保険であることを学びました。現在問題になっている少子高齢化社会に伴う懸案事項として、「将来的に老齢年金を受け取れるかどうかを心配している人が多いが、誰しも起こりうる怪我や病気に備えて障害年金や遺族年金が受給できるように、きちんと保険料を支払うことがリスク回避につながる。」と事例を交えながら説明いただきました。あわせて、2024年10月から健康保険・厚生年金保険適用が拡大されることでパート・アルバイトの働き方であっても、基礎年金に加えて厚生年金分も受け取ることができるメリットを説明いただき「年金を『2階建て』にするという視点を変えることも大事」であることを学びました。
最後に、時代とともに社会保険制度はめまぐるしく変化していることについての説明があり、短時間労働者であっても所定労働日数に応じて年次有給休暇が付与されることや、年10日以上付与される労働者に対して年5日取得させることが義務付けられたことについて説明がありました。育児休業や介護休業の活用や、働き方改革関連法により72年ぶりに労働基準が見直され、健康障害のリスク回避のために法律上で残業時間の上限規制が行われること等、国の政策として労働者の働く環境の整備に取り組んでいることを学びました。
受講生からは、「知っているようで知らなかったことを、知ることができた。ピンポイントで調べてもそれがどういった制度の中のどういったものなのか、体系的に知る機会がなかったが、今回制度や仕組みについて捉え直すことができ、不足していた知識を補うことができた。」「日本の公的保障は手厚いことを改めて認識し、恵まれていると感じた。不必要な保険などへの出費も見直せるのでライフプランの最適化には必須の知識だと感じた。」などの感想をいただきました。