山梨大学 地域人材養成センター

地域連携プラットフォーム部門

第1回地域人材養成推進会議を開催しました

2023年3月27日

令和5年3月9日(木)に山梨県版 地域連携プラットフォーム(※)である“地域人材養成推進会議(以下、推進会議)”を、山梨県立大学 飯田キャンパス(甲府市)で開催しました。

この推進会議は、山梨県内の高等教育機関、地方公共団体、産業界などが参画し、将来の山梨県に求められる産業中核人材や高等教育の在り方について恒常的に議論するとともに、各機関が連携して、地域を牽引する人材を養成することを目的に設置されたものです。

第1回となる推進会議において、会長に山梨県立大学 早川正幸 学長が選出され、その後、地域に必要となる人材像を議論するうえで参考となる複数の話題提供がありました。

まず、文部科学省高等教育局 大学教育・入試課 早川慶 課長補佐(オンライン参加)から、高等教育を取り巻く情勢と地域連携プラットフォームの役割について説明があり、続いて、山梨県立大学 相原正志 理事から、地域を牽引する人材養成の検討に向けて複数機関の報告書の概要報告がありました。

また、風間ふたば 理事から、大学における地域人材養成に係る実例として、令和4年度から山梨県立大学と連携して実施している「知(地)のソーシャルキャピタル~学びの山梨モデル~構築事業」(地域活性化人材育成事業)の概要、山梨県立大学 杉山歩 教授(国際政策学部)から、「VUCA時代の成長戦略を支える実践的教育プログラム」(大学による地方創生人材教育プログラム構築事業)の活動実績などの紹介がありました。

後半では、出席者間での地域に必要となる人材や、今後求められる能力ついて意見交換を行い、「山梨のことを知ってもらう、理解してもらう教育が必要である」、「常に学び続け、自ら課題を発見し、解決に向けた取組を行う人材を育てることが重要となる」、「他者の意見を傾聴し、しっかりと対話したうえで、自分の意見を言える人材が求められる」といった意見が出されました。

また、「社会人の学び直しを容易とするとともに、従前よりも短期間で専門人材を育成する仕組みの構築」、「地元企業を対象としたインターンシップの実施」、「入学希望者のニーズや、卒業後の進路を見据えた教育改革の実現」、「大学ができることではなく、学修者本位での教育プログラムの実施」といった今後の議論を見据えた高等教育機関への期待・要望等がありました。
最後に、第1回のまとめとして、地域社会からの意見等を大学教育へ反映していくため検討部会を設置し、具体的な検討を開始していくことを確認しました。今後は、教育プログラム検討部会を中心に協議を進め、全体会議での議論を踏まえつつ、具体的な取組みを検討していく予定です。

(※)地域連携プラットフォームとは、中央教育審議会「2040年に向けた高等教育のグランドデザイン(答申)」において、地域における高等教育のグランドデザインの策定をはじめ、地域の高等教育に積極的に関わるという観点から、複数の大学等と地方公共団体、産業界等とが恒常的に対話し、連携を行うための体制として提言されたものです。

会長に就任した早川 山梨県立大学 学長
SPARC事業を説明する風間 理事
地域人材養成推進会議の様子